既卒の就活が「厳しい」と言われる2つの理由
まず、「厳しい」と言われる理由を正しく知るところから始めましょう。理由が分かれば、やみくもに不安になる必要がなくなります。
理由1:新卒一括採用の枠組みに乗りにくい
日本の多くの企業は、毎年春に一斉に新卒を採用する「新卒一括採用」の仕組みを続けています。採用スケジュールも研修も新卒を前提に組まれているため、卒業後に就活を始める既卒は、この枠組みにそのままでは乗りにくいのが実情です。
ただしこれは「既卒だから能力が低い」と評価されているわけではなく、あくまで仕組みの問題です。後述するとおり、既卒を新卒枠で受け入れる企業や、既卒向けの採用を行う企業は増えています。
理由2:空白期間に不安を持たれやすい
企業が既卒の応募者に対して気にするのは、「卒業してから何をしていたのか」という点です。納得感のある説明がないと、「働く意欲が低いのでは」「入社してもすぐ辞めてしまうのでは」と不安を持たれてしまうことがあります。
逆に言えば、空白期間の過ごし方をきちんと説明できれば、懸念の大部分は解消できるということです。これは後半の対策で詳しく解説します。
実は追い風?既卒にチャンスが広がっている背景
「厳しい」という言葉だけが独り歩きしがちですが、実際の採用市場には既卒にとっての追い風もあります。
人手不足で採用の門戸が広がっている
少子化による人手不足が続くなか、新卒一括採用だけでは若手人材を確保しきれない企業が増えています。その結果、既卒や第二新卒など、若手であれば入社時期や経歴を問わない採用に切り替える企業が増えているのです。特に人材ニーズの高いIT・建設・介護・営業職などでは、未経験の既卒を育てる前提の求人が多く見られます。
「卒業後3年以内は新卒扱い」という国の指針がある
厚生労働省の「青少年雇用機会確保指針」では、卒業後少なくとも3年間は新卒枠での応募を受け付けるよう企業に求めています。この指針を受けて、「卒業後3年以内は新卒として応募可」とする企業は珍しくありません。既卒だからといって新卒求人をあきらめる必要はなく、応募資格を確認する価値は十分にあります。
ここまでの整理
- 「厳しい」の正体は、仕組みの問題(新卒一括採用)と説明の問題(空白期間)
- 人手不足を背景に、既卒を受け入れる企業は増えている
- 卒業後3年以内なら新卒枠に応募できる企業も多い
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内定を取るための5つの対策
ここからは、既卒が内定を取るためにやるべきことを5つに絞って解説します。上から順に取り組むのがおすすめです。
対策1:空白期間を前向きに説明できるようにする
面接で必ず聞かれるのが「卒業後は何をしていましたか?」という質問です。ポイントは、隠さず正直に話したうえで、「そこから何を学び、今どう行動しているか」で締めることです。
伝え方の例
- 「就活の軸が定まらないまま卒業してしまいましたが、アルバイトで接客を経験するなかで、人と関わる仕事がしたいと明確になりました」
- 「資格の勉強をしながら生活費をアルバイトで賄っていました。現在は◯◯の資格を取得し、実務で活かしたいと考えています」
取り繕った説明は深掘り質問で崩れます。事実ベースで、前向きな締めくくりを用意しておきましょう。
対策2:自己分析で「働く目的」を言語化する
「とにかくどこでもいいから就職したい」という姿勢は、面接官に必ず伝わってしまいます。アルバイト・学業・部活などの経験を振り返り、やりがいを感じた場面と苦痛だった場面を書き出して、自分に合う働き方を言葉にしておきましょう。ここが固まると、志望動機にも一貫性が生まれます。
対策3:既卒歓迎・未経験歓迎の求人に的を絞る
すべての企業が既卒の採用に積極的なわけではありません。「既卒歓迎」「未経験OK」「ポテンシャル採用」といったキーワードのある求人に絞って応募するほうが、圧倒的に効率的です。こうした求人を出す企業は、スキルよりも人柄と意欲を重視して選考する傾向があります。
対策4:面接の想定問答を準備する
既卒の面接では、「なぜ卒業までに就職しなかったのか」「空白期間は何をしていたのか」「なぜ今就職しようと思ったのか」の3つはほぼ確実に聞かれます。この3つだけでも回答を書き出して声に出して練習しておくと、当日の落ち着きがまったく変わります。あわせて挨拶や言葉づかいなど、基本のビジネスマナーも確認しておきましょう。
対策5:既卒に強い就職エージェントを活用する
一人での就活に限界を感じたら、既卒支援の実績があるエージェントに相談するのが近道です。既卒歓迎の求人を紹介してもらえるだけでなく、空白期間の伝え方の壁打ちや、書類添削・面接練習まで無料でサポートを受けられます。
既卒の就活に関するよくある質問
既卒は新卒枠に応募できる?
応募できる企業が増えています。厚生労働省の指針では、卒業後少なくとも3年間は新卒枠での応募を受け付けるよう企業に求めており、「卒業後3年以内は新卒扱い」とする企業は珍しくありません。求人票の応募資格を確認してみましょう。
空白期間はどう説明すればいい?
隠したり取り繕ったりせず、事実を正直に伝えたうえで「その期間に何を考え、今どう行動しているか」を前向きに話すのがポイントです。アルバイトや勉強など、行動していたことがあれば具体的に伝えましょう。
既卒の就活はいつ始めるべき?
思い立った今が最適です。既卒の採用は通年で行われているため時期を待つ必要はなく、卒業からの期間が短いほど選考でも説明しやすくなります。準備に時間をかけすぎず、応募と並行して対策を進めましょう。
まとめ|「厳しい」は対策で変えられる
既卒の就活が「厳しい」と言われる理由は、新卒一括採用の仕組みと空白期間への懸念にあります。しかし、人手不足を背景に既卒を受け入れる企業は増えており、卒業後3年以内なら新卒枠に応募できるケースも多くあります。
やるべきことは、空白期間の説明準備・自己分析・既卒歓迎求人への集中・面接準備・エージェント活用の5つ。どれも今日から始められることばかりです。
「何から手をつければいいか分からない」という方は、Career Visionの無料相談で、あなたの状況に合わせた進め方を一緒に整理していきましょう。
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キャリアアドバイザーからのコメント
既卒の方の面談でよく感じるのは、「実際の市場よりも、ご本人の中の不安のほうがずっと大きい」ということです。
空白期間は、説明の準備をした人にとってはただの質問項目のひとつです。完璧な経歴を作り直すことはできませんが、伝え方は今日から変えられます。まずは想定問答の3つから書き始めてみてください。
Career Vision キャリアアドバイザー
20代・未経験層の転職支援を担当