面接に落ち続けるとき、最初に知っておきたいこと
面接に何社も続けて落ちると、「自分には価値がないのでは」と考えてしまいがちです。ただ、面接の合否は応募者の能力だけで決まるものではありません。採用枠の人数、同じ時期に応募したほかの候補者、配属予定のチームとの相性など、応募者からは見えない事情も影響します。
一方で、不合格が続くときは、どこかに共通の原因があることも少なくありません。大切なのは、「運が悪かった」で片づけることでも、「全部ダメだった」と落ち込むことでもなく、直せる部分を一つずつ見つけていくことです。
なお、企業から不合格の理由を詳しく教えてもらえることは一般的に多くありません。だからこそ、自分で原因の当たりをつける方法を知っておくことが、次の面接につながります。
面接で不合格になりやすい6つのパターン
面接で落ちる理由はさまざまですが、20代の転職や就職でよく見られるものは、おおむね次の6つに整理できます。自分に当てはまりそうなものがないか確認してみましょう。
面接で不合格になりやすい主なパターン
- 志望動機が「どの会社にも言える内容」になっている:応募先でなければならない理由が伝わらない
- 退職理由や空白期間の説明が不満・言い訳に聞こえる:同じ理由でまた辞めるのではと心配される
- 回答が質問とずれている、または長すぎる:聞かれたことに答えていない印象が残る
- 入社後に何をしたいかが具体的でない:仕事内容を理解しているのか疑問を持たれる
- 話の根拠になるエピソードがない:「頑張れます」「成長したいです」が意気込みだけに聞こえる
- 応募先の仕事内容や求める人物像と合っていない:準備ではなく、応募先選びの段階でずれている
最初の5つは、回答の準備や伝え方で改善できるものです。最後の1つは、面接の練習をいくら重ねても解決しにくいため、応募先の選び方から見直す必要があります。自分の不合格がどちらに近いのかを見極めることが、遠回りしないためのポイントです。
選考段階別に見る「落ちた原因」の当たりのつけ方
不合格の理由が分からないときは、どの選考段階で落ちているかに注目すると原因を絞りやすくなります。段階ごとに、面接官が主に見ている点が違うためです。
| 落ちている段階 | 面接官が主に見ていること | 見直したいポイント |
|---|---|---|
| 一次面接 | 基本的なコミュニケーション、経歴の説明、第一印象 | 質問に結論から答えているか、退職理由・空白期間の説明、身だしなみや話し方 |
| 二次面接 | 仕事への理解、配属先で活躍できるか、経験との結びつき | 仕事内容の下調べ、エピソードの具体性、深掘りされたときの答え |
| 最終面接 | 入社意欲、会社の方向性との一致、長く働いてくれそうか | 「なぜこの会社か」の答え、入社後のイメージ、他社との比較での考え |
たとえば一次面接で落ちることが多いなら、話の中身より先に、質問への答え方や第一印象を見直すのが近道です。二次面接以降で落ちるなら、仕事内容への理解や志望度の伝え方に原因があるかもしれません。もちろん企業によって選考の進め方は異なるため、あくまで当たりをつけるための目安として使ってください。
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面接直後にやる振り返りの手順|記憶が新しいうちに5項目をメモ
原因を見つけるうえで一番役に立つのは、面接直後の自分のメモです。時間がたつと、何を聞かれてどう答えたかはすぐに忘れてしまいます。帰り道や面接を終えた直後の10分ほどで、次の5項目を書き出しておきましょう。
- 聞かれた質問 覚えている限り、質問をそのまま書き出します
- うまく答えられなかった質問 言葉に詰まった、話が長くなった、ずれた答えをしたと感じたものに印をつけます
- 深掘りされた質問 「それはなぜですか」「具体的には?」と重ねて聞かれたものは、面接官が気にしている点です
- 面接官の反応が変わった場面 メモを取る手が止まった、表情が変わった、話題を切り替えられたなど
- 次に同じ質問をされたらどう答えるか その場で一文だけでも書き直しておきます
このメモを2〜3社分ためると、毎回うまく答えられない質問や、決まって深掘りされる話題が見えてきます。そこが、あなたの面接で一番直す価値のある場所です。合否の連絡が来る前に書いておくと、結果に引きずられずに冷静に振り返れます。
原因別の見直し方|次の面接までにできること
振り返りで原因の当たりがついたら、次の面接までに直していきます。よくある原因について、回答の見直し方を例で紹介します。内容はそのまま使うのではなく、自分の経験に置き換える際の参考にしてください。
志望動機が「どこでも言える」と感じたら
「成長できる環境で働きたいと思い、若手にも裁量のある御社を志望しました。」
「前職で顧客対応を担当するなかで、提案から関われる仕事がしたいと考えるようになりました。御社の営業職は、既存のお客様への提案を一人で担当すると伺い、これまでの対応経験を生かしながら挑戦できると考えて志望しました。」
「成長」「裁量」のような言葉だけでは、ほかの会社にも当てはまってしまいます。自分の経験と応募先の仕事の特徴をつなげて話すと、その会社を選ぶ理由が伝わります。
退職理由が不満に聞こえていそうなら
「残業が多く、上司の指示もころころ変わる職場だったので、このままではいけないと思い退職しました。」
「業務の進め方を自分なりに工夫しても、働き方を見直すことが難しい環境でした。腰を据えてスキルを身につけられる職場で長く働きたいと考え、転職を決めました。」
事実を隠す必要はありませんが、不満を並べるだけだと「また同じ理由で辞めるのでは」と受け取られやすくなります。自分なりに取り組んだことと次の職場で実現したいことをセットで伝えましょう。
深掘りされると答えに詰まるなら
エピソードを話したあとに「なぜそうしたのですか」「ほかの方法は考えましたか」と聞かれて詰まる場合は、準備が結論だけで止まっている可能性があります。自分のエピソードについて、「なぜ」を3回自分に問いかけ、答えを書き出しておくと、深掘りにも落ち着いて答えられるようになります。
入社後のイメージがぼんやりしているなら
求人票の仕事内容を読み返し、「入社して最初の数か月で何をするか」を自分の言葉で説明できるか確かめましょう。分からない部分は、面接の逆質問で確認すればかまいません。分からないことを正直に聞けるのも、仕事への関心が伝わる材料になります。
落ち込んだときの立て直し方と、応募先の見直し
不合格の連絡が続くと、気持ちが落ち込むのは自然なことです。落ち込んだまま次の面接に臨むと、表情や声にも出やすくなるため、意識して切り替える工夫をしておきましょう。
- 結果と自分の価値を切り離す:不合格は「その会社のその枠に合わなかった」という結果であって、あなたの人格への評価ではありません
- 落ち込む時間を決める:連絡を受けた日はしっかり休み、翌日には振り返りメモを見返す、と区切りをつけます
- 応募を途切れさせない:選考中の企業が1社だけだと、一つの結果に気持ちが大きく左右されます。いくつかの選考を並行して進めておくと、結果を受け止めやすくなります
また、振り返りをしても準備面の原因が見当たらない場合は、応募先そのものを見直すタイミングかもしれません。たとえば、求める経験が自分の経歴と大きく離れている求人ばかりに応募していると、面接でいくら話し方を磨いても通過しにくくなります。応募条件を読み直し、未経験歓迎の求人や、これまでの経験を生かせる職種にも目を向けてみましょう。
面接に落ちたときによくある質問
不合格の理由を企業に問い合わせてもいいですか?
問い合わせること自体は失礼ではありませんが、選考基準を公開していないなどの理由から、個別の理由は答えてもらえないことが一般的です。転職エージェント経由で応募した場合は、担当者が企業から聞いた評価を伝えてくれることがあるので、相談してみましょう。
何社くらい落ちたら、進め方を見直したほうがいいですか?
決まった基準はありませんが、同じ選考段階で3社ほど続けて落ちたら、その段階の準備を見直す目安にするとよいでしょう。1〜2社の不合格は相性や募集枠の事情でも起こるため、それだけで自分を否定する必要はありません。
一度落ちた企業に、もう一度応募することはできますか?
企業によって対応が異なり、一定期間をあければ再応募を受け付けているところもあります。募集要項や採用ページで条件を確認し、再応募する場合は前回からどんな経験や準備を積んだのかを説明できるようにしておきましょう。
まとめ|不合格は「直す場所」を教えてくれる材料
面接に落ち続けるときは、応募者から見えない事情も影響している一方で、共通の原因が隠れていることも少なくありません。志望動機、退職理由、回答の長さ、入社後のイメージ、エピソードの根拠、応募先との相性という6つのパターンを手がかりに、自分に当てはまるものを探してみましょう。
原因を絞るには、どの選考段階で落ちているかに注目し、面接直後に質問や反応をメモしておくことが役立ちます。2〜3社分のメモから共通点を見つけ、直す場所を一つずつ改善していけば、次の面接での手応えは変わってきます。準備を見直しても状況が変わらないときは、応募先の選び方も見直してみてください。
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キャリアアドバイザーからのコメント
面接に落ち続けて相談に来られる方と振り返りをすると、毎回同じ質問でつまずいていたり、応募先と希望がずれていたりと、原因が一つか二つに絞れることがよくあります。何社も落ちたからといって、すべてを直す必要はありません。
おすすめは、面接直後のメモを必ず残すことです。自分では「うまく話せた」と思っていた回答が、実は深掘りの多い質問だった、ということもあります。一人で原因が分からないときは、第三者にメモを見てもらうと改善点が見つかりやすいですよ。
Career Vision キャリアアドバイザー
20代・未経験層の転職支援を担当